雪 / 時計師ー時計講座3 時計の歴史
西日本、大寒波
先日の1/24~1/25にかけて西日本では大寒波が襲い、九州では大雪の日となりました。
自分も今まで福岡で初めて経験した大雪体験。
当日は当社も、開店休業という形で、ひっそり営業させていただいておりました。
電話もほとんどならず、お客様・業者、誰も来ないとても静かな1日。
置きっ放しにしてた車には約10センチ~の雪が積もってました。
雪質は、パウダー!!!
ウィンタースポーツをされてる方は心が躍るような雪だったんではないでしょうか?
静かな会社で、作業をしてると、ふと、”スイスの時計師はこんな感じだったんだろうな~”、と今回の記事内容決定!!!
ということで、スイスの時計師の歴史を今日は少しお話させていただきます。
キャビノチェ
キャビノチェ、とういとあまり聞き慣れない言葉かと思います。
時計用語で、簡単に言えば、スイスの時計職人のことです。
キャビノチェ:
キャビノチェとは、18世紀のスイスで活躍した時計職人、また、伝統的な時計工芸技術に精通し、卓越した技術をもつ時計職人のこと。
屋根裏部屋(キャビネット)を工房・アトリエとし、時計の製作を行なっていた職人が多かったことが、名前の由来となっている。※gressive 腕時計用語辞典より抜粋
とのことです。
実はこのあたりふわっとしていて、キャビノチェといっても、どこからどこまでというはっきりした分類がある訳ではないので、現在、キャビノチェと呼ばれる方は誰かと問われると、はっきりとお答えできません。
よく独立時計師の方はキャビノチェの方が多いというような記事を見かけたりします。
個人的な認識としては、昔ながらの工房にて時計を制作している腕のある時計師という認識です。そうなると大手ブランドに属している時計職人はキャビノチェの分類ではなく、結局、独立時計師に当てはまる言葉ではないかと。
かといって業者間で
”あのキャビノチェはすごい!!!
”いや、こっちのキャビノチェはもっとすごい!!!”
なんて会話は聞いた事ありませんが。。。。
Why スイス?
時計といえばスイスと言われていますが、時計の発祥に関しては諸説あり、フランス・ドイツやイギリスといったヨーロッパ諸国もしくは、日時計の時代までさかのぼると古代エジプトという説があります。
スイスに時計がわたってくるのはどちらかと後発なんですね。
※16世紀のフランスの宗教戦争により、スイスに移住してきた人に寄って時計作りがスイスに伝わったとされています。
それから現在まで、時計=スイスというポジションになっていくのですが、なんででしょうね?
それだけ他の国が先行してたのになぜスイスの時計製作が発展したのか?
それに”雪”というキーワードも関係してるんです。
スイスの時計作りの本場と言えば、ジュラ地方のジュウ渓谷とよくいわれます。この地方に伝わってきた時計作り、実は多くが農家の方の副業だったんです。
スイスと言えばアルプス!!
のイメージのように、冬場は雪がすごいんです。
農家の方々は冬場は作業ができませんでした。
そこで冬場の仕事として時計作りを始めたようです。
外は猛吹雪、周りの音は風の音のみ。
この状況で屋根裏にこもって時計作りをしていたとされる農家の方々。(これがキャビノチェのはじまり)
先日の九州の大雪の日でさえ、とても静かな印象でしたが、それを更に静かにした状況。
そんな静かな環境での作業。さぞ集中できたのではないでしょうか?
更に時計製作に携わる方々の気質として、革新的で、器用な方が多く、その技術がどんどん発展していったようです。
ちなみにスイス人、結構手先が器用なようで、ウブロ ブロイダリーでご紹介したように刺繍もとても繊細で有名です。
といことで、先日の雪の中静かな会社にいて、スイス人はこんななか時計作ってたのか~と一人思いにふけっておりました。
それと、最後に昨年ゲストとしてお越し頂きました、アントワーヌ・プレジウソ氏。
天才時計師としての呼び名もありますが、その他に”20世紀最後のキャビノチェ ”という呼び名もある程の腕のある職人さんです。
昨年のビッグバンブロイダリー記事でもご紹介したGPHG15の
イノヴェーションウォッチ賞を受賞されており、業界中で話題となっております。
常備商品展開はしておりませんが、お気になる方、ご連絡いただければ手配させていただきます。
お問い合わせは、お電話もしくはコチラから